第6章 番外編
歩きやすくなり ホタルを見せてくれた木のある公園に入った。
細くなった木は まだあり、二人は近くのベンチに腰をかける。
珊瑚
「……桔梗ってさぁ~、伸長あるし 顔も整ってるし学校でモテんでしょ~?」
桔梗
「…………俺、男子高だけど。」
珊瑚
「…………。」
桔梗
「お前は……」
珊瑚
「女子高ですけど。」
桔梗
「…………。」
二人は黙って頷きあう。
桔梗は背もたれに寄りかかり、腕組をした。
桔梗
「……で、何だよ今日の格好。」
急に聞かれ ドキッとし体が軽く飛び上がる。桔梗の顔を見ると冷たい目で見られていた。
珊瑚
「……い、いや。女子力アップの為に…?」
桔梗
「…………ハ?」
珊瑚
「だって、私 お店の中じゃ紅一点だよ?!紅一点なら誰かと恋愛関係になってもおかしくなくない?!恋愛にならないつーことは、誰も私の事女だと思ってないって事じゃん!?」
珊瑚
「しかも!紫黒さんなんて私の事「娘」って言ってきたんだよ?!マッジ信じられん……!!」
ビックリした顔をしていた桔梗が、急に手で口を覆いお腹を抱えだした。