第2章 日常
桔梗は大きくため息をつき
桔梗
「また、夢で見たんスか…。」
桔梗
「うん!そう♪」
珊瑚
「もぉ~!もっと早く言ってくださいよ~!!」
琥珀は、夢でその日起こる事が見える。しかし、急に言うもんだから こっちとしては身構える時間がない。
琥珀が鼻を掻きながら笑っていると、ドアが開いた。
入ってきたのは、紙袋を持った女性だった。
女性
「…すいません。まだ良いですか?」
琥珀
「大丈夫ですよ?来るのをお待ちしておりました。」
その女性は、戸惑った顔をした。無理もない。ここに来ることを私達が知ってるなんて思いもしないのだから。
琥珀はニコニコしながら、
琥珀
「その紙袋ですか?」
女性
「え?…あ。そうです、これを売りたいんですが…」
紙袋を受け取り、中身を見るとフランス人形が入っていた。