第2章 赤葦side
木兎
「へいへいへーい!やっぱり俺最強!!!」
赤葦
「木兎さんずっと不調だったじゃないですか…負けるかと思いましたよ」
木兎
「あいつの顔見たら負けるわけねぇだろ!」
赤葦
「まぁ確かに」
来てくれた。あの人が俺らの試合を観に来てくれたことがただ嬉しかった。
騒ぐ木兎さんをおいて俺はあの人を探しに走った。
試合会場外を探すがどこにもいない。
もしかして帰ってしまったのか……?
すると人だかりができたところが目に入った。そこに近づいてみると選手と抱き合っている女の人の姿が。
いや正確に言えば選手が女の人に抱きついているといった方がいいのか。
あれは……
赤葦
「黒尾さん?」
あのトサカ頭で赤のユニホームは黒尾さんしかいないだろう。
そして抱きつかれている相手の女性は……