第3章 黒尾side
声がしたかと思うと彼女と俺は引き剥がされた。
黒尾
「赤葦…」
赤葦
「こんなに人が集まっているところで抱きしめるなんていい度胸してますね」
周りを見ると大勢の人が集まっていた。
赤葦
「次試合ですよね?早く行った方がいいんじゃないですか?」
試合…今は彼女と少しでも長くいたいのに
黙り込む俺に彼女はそっと手を握ってきた。
「黒尾行きな?ちゃんと観てるから」
黒尾
「あぁ」
彼女の手を握り返し、そう返事をし俺はその場を後にした
孤爪
「クロ…会えた?」
黒尾
「あぁ会えた。次の試合絶対勝つぞ」
チームメイトにそう言い試合会場に向かった。