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馬酔木の助力

第1章 ファントムブラッド


私はナマエ・ミョウジ。
ごく普通の一般家庭の淑女だーーーある一点を除けば。

昔から私は、他人の傷を治すことができる。
初めて怪我を治したのは、近所で血まみれで倒れていた小鳥。
たぶん、やろうとすれば人を生き返らせる禁忌すらできるだろう。
けれど、幼なじみのジョナサン・ジョースターにもそんなことは話さなかった。

私はただの普通の幼なじみ。
ただ少し男勝り。
それがジョナサンから見た私だろう。

たまに、私をいじめてくる男子もいた。
ジョナサンは心配そうに私を見ていたが、いじめくらい対処できるほどの技術はある。
いじめられたらやり返すのが私のモットーだ。
それからはいじめられなくなった。

幼馴染のジョナサン・ジョースターはジョースター家の長男だ。兄弟は特にいない。
彼は、すごく優しい人だ。
紳士的で、優しく、顔もいい。
周りの淑女諸君からすればとても良物件だと言える。

だが、彼は女の子が得意ではない。
純情すぎるのだ。
そうなると、周りの女の子はそこまでガツガツと来なくなった。

「ジョナサンも恋人の一人くらい作ってみればいいのに」

「そ、そんなことできないよ!それに、みんなすごくグイグイくるから……」

「まあ、確かにあれはジョナサンには合わないな。君にはもっと控えめで支えてくれる子がいい」

「じゃああんなこと言わないでくれよ……」

そんな会話をした1週間後、ジョナサンの父親、ジョージ・ジョースター卿に会った時に養子を取るという話を聞いた。
命の恩人の息子らしい。

少しだけ、嫌な予感がした。
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