第6章 素直なキモチ
春華「すいませんっ!遅れました!」
人混みをやっとの思いで抜けると、
まだ少ないけれどちらほらもう部員が集まっていた。
溝「池田か。おつかれ。
毎年思うけど、すごいな」
春華「ほんとですね…。
今年も今日は少人数で部活ですかね」
はは、とわらっているけど
スタメン組がいないとなると、大きい。
溝「そうだな、とりあえず監督もそろそろ来るから始めるか」
はい、と返事をして日誌に手をつける。
改めていない人を確認していく。
…あぁ、スタメンがみんないないんだ。
小さな痛みを感じた胸に、手を置く。
春華「何、考えてんだろ。集中しなきゃ」
自分を律するように、ピシャリと頬を叩いた。