• テキストサイズ

【イケメン王宮】花冠

第7章 -確信






セレネの話を聞く限り ジル様 謀ったな…と思った。


後は、ゼノ様になんて言って説明するか…だよな…
怒るだろうな…セレネの事となると見境なくなる方だもん…
俺…殴られる覚悟でいなきゃ…


ん?でもさ 他国のプリンセスになったなら…婚姻とかありなんじゃ… 元々、血の繋がり無いわけだし
それにさ セレネのプリンセスの務めって次期国王選びだよね?
ならさ ゼノ様と結婚してさ ウィスタリアだって手に入れられるんじゃない?


国を繋げるには、王族同士の婚姻が一番手っ取り早く 確実なものだ。ジル様だってゼノ様の名前が婚姻に含まれているはずだ。


ゼノ様なら どんなことしてもセレネの事を幸せにしてくれるのは、分かってるし
お二人が結婚したら 俺もずっと二人に仕えてられるし…
ずっと セレネだって笑っててくれるだろうしさ…


胸の奥がツキン…と痛んだけど 気が付かないふりをした。



問題は、セレネにどうやって ゼノ様と本当の兄妹じゃないって知ってもらうか…だね。



(さて、どうしたものかな…)



そんな事を考えながら セレネに説明していなかった私室の説明をした。
身の回りのお世話の事やウィスタリアでは、必ず『セレネ様』と呼ぶ事 心配してるであろうマリアへの連絡 と細かい事を話した。


プリンセスをどうして引き受けたかは、これからゆっくり聞いていく事にして 俺は、そばで支えて守ればいい。
変わらずセレネを守ればいい。
今は、目の前にある事をこなしていくだけ。


(まずは、ゼノ様に報告とウィスタリアのプリンセスセレネとしての一ヶ月後のお披露目パーティーだね。ドレス選び楽しみだな クスッ )



「あ、ユーリ お夕食って私一人で食べるのかな?」


「んー、そうなると思うけど。どうして?」


「ううん、いいの!聞いてみただけだから」



手と頭をブンブン振って そう言うと 眉毛を八の字にして 肩を落としたのを見て 気がついた。



(あ…そっか、シュタインでは、出来る限り ゼノ様と食事をしていたもんな…。執事や官僚たちが一緒に食べるわけにも行かないし…
こればかりは、慣れてもらうしかないよね…。)



心の中で『ごめんね』と呟いた。


/ 114ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp