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【イケメン王宮】花冠

第7章 -確信





アランは、腕を組むとチラリと視線だけレオに向けた。


「…レオ…壇上でのセレネ見てたか?」


「…見てたよ。アランが動揺を隠せないのも無理はないね。」


「どういうことですか?」


アランとレオは、一度ジルの方を見ると お互いの視線を合わせ小さく頷いた。



「行方不明になった 妹には、ちょっと特殊な体質があったんだ。 俺達も二度見たか見ないかくらいだったんだけどね…。
普段は、全く分からないんだけど 怒った時…と言うか我を忘れた時に 瞳が紅くなるんだ。
血なのか、クロフォード家に産まれた子供たちって紅目が出るんだ。俺もアランもそうだろ?
だけど 妹のセレネだけは、ダークブルーの瞳だったんだ。

あんまり覚えてないけど 母さん浮気まで疑われたくらい 当時は、大事になったらしいんだ。
ま、色々と調べて付き人とかの話で潔白は、証明されたらしいけど
じゃぁ 何でセレネだけ目が紅く無いのかって話でさ。」


「…セレネが二歳位の時に レオも俺も走り回って遊ぶのが好きだったけど 当然走り回る足に追いつけないあいつは、俺達がいなくなるとでも思ったのか 癇癪起こしたみたいに大泣きしちまってさ いつもは、猫みたいに泣いてたのに その時だけ ギャーギャーだったんだよ 泣き声に驚いて戻ったらさ目が紅くなってた。」


「直ぐに元のダークブルーの瞳に戻ったけどね。 俺達も母さんも驚いてさ 慌てて父さんや医者呼んだりしてクロフォード家では、ちょっとした事件だったよ。特に問題もなくて特殊な体質なんだろうって医者が言ってた。ま、突然目が紅くなったりしたら周りも驚くからってことで クロフォード家の内々のみでしまい込んでた話なんだ。」


「身体に何かしらの影響は、無いのですか?」


「…無い筈…だ。」


「筈…ですか…曖昧な答えは、好きではありませんが…」


「仕方ないでしょ。俺もアランも子供だったし 見たのも2度だけだし あんな事があって 行方不明にもなるしさ…」


そういいレオは、足を伸ばし 天井を仰ぎながら 頭の上で指を絡めて 溜息をついた。



「で…それがプリンセスセレネにも壇上で現れた…と?」


レオがもう一度姿勢を直し 両方の肘と膝をくっつけ手を組み ジルに向き直った。

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