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【イケメン王宮】花冠

第18章 -答え





私は、ルイに時間を作ってもらえるよう
お願いした。
ルイからの返事は、すぐに届き 明後日時間を作ってくれるとのことだった。

それに合わせ ジルも私の予定を調整してくれた。


その日は、すぐに訪れ
約束の時間より少し前にルイは、王宮に来ていた。
セレネの顔を見れば柔らかい表情をしていた。


「ルイ…突然呼び立ててしまってごめんなさい。」

「…セレネからなら、いつでも喜んで。」

「…ありがとう…。」

「話…あるんでしょ?」

「…うん。」

ルイの顔をまっすぐ見ることが出来ずに
視線を床に落とすと 庭に出ようとそっとセレネの手を取り外に出た。
庭に出る間 会話はなく 子鳥のさえずりや草花のそよぐ音が聞こえる。


手を繋いだまま お互いに喋ることも無く 歩いていると
ふいにルイが立ち止まった。
顔をあげればルイの背中があって ルイの見ている方向に視線を移した。


「…ここ、セレネと初めてあった場所だね…。」

「……。」


そこは、プリンセス選考会の日 大広間を抜け出し 座り込み花冠を作っていた場所だった。


「うん…。あの時、ルイに『帰った方がいい』ってそう言われたんだよね。」


あの日のことを思い出し ふふっと笑顔がこぼれた。
ジルに連れてこられ 抜け出して マリアに会えるまでとシロツメクサで花冠を作っていたら キラキラ髪を輝かせたルイに話しかけられた。


感動するような《運命の出会い》ではなく 感情のないような顔で『すぐに帰った方がいい』そう言われたのだ。


「セレネは、最初から特別だったから…ここに居たら俺みたいに苦しくなると思ってた。…だから、帰らせるべきだと思ったんだ。」

「ルイが私の心配してくれてたことは、すぐに分かったの…だってゼノ様に似ていたから…それが第一印象だったの。」


「……。」


思い出して そんな事を言えば ルイが目を伏せ眉根を寄せとてもつらそうな顔をしていた…。
その顔を見て 悟った…ルイは、全て分かっているんだと……。


「…ル、イ…。」


ルイは、元の穏やかな表情に戻しセレネの顔をじっと見つめて言った。


「…セレネ。自分の本当の気持ち…気がついたんだね。」

「ぁ、の…私…」


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