第8章 おれのもの
「それにしてもさぁ〜?」
呆然としていたらニノが俺の肩を押してソファに押し倒して来た
「え、なに…っ?」
「そんなエロい雰囲気垂れ流してるあなたも悪いよね〜。俺も、あなたのこと気持ちよくさせてあげられるよ…?試してみない?」
俺の上に跨りニヤリと笑うニノの顔が近付いてきてどうしていいかわからず固まっていると勢いよく開いた楽屋の扉
「カズ、ストップ!」
「あっらー、王子様が来ちゃったか」
「もうちょっと遅かったら…キスくらいできたかもしんないのにね〜」
「あ、潤くん…おはよ」
「おはよ………ってそーじゃねーだろっ?俺のものに手ぇ出そうとしてんじゃねーよっ!あと雅紀!なんだよ、キスって!怒るぞっ!」
すんでのところで潤が楽屋に入ってきて止めてくれた
ニノの肩を押し戻して俺をきちんと座らせてくれる
おれのもの…はっきりそう言ってくれたことが嬉しくて呆けていると覗き込まれた愛しい人の顔はすごく険しい表情をしていた
「智…カズを傷つけたくないとかで跳ね退けなかったのかもしれないけど、ちゃんと嫌なものは嫌って言わなきゃダメだろ!?」
「ご、ごめん…」
俺の肩を掴んで真っ直ぐ見つめる険しい瞳で怒られてしまった
けど、それは本当に俺の事を心配してくれてるからで
反省の気持ちと俺を想ってくれてるという嬉しい気持ちが湧き上がってくる