第8章 おれのもの
- 松本 side -
「お疲れ様でした〜」
昨日の夕方から始まったドラマ撮影がようやく終わった
スタッフや、共演者のみなさんに挨拶をしてマネージャーの車に乗り込む
「マネージャー、いつものとこへお願い」
わかりました、と一言告げられると目的地へと車が走り出した
この後は明日の昼からのグラビアまではオフ
ここ数日まともに2人で過ごせていなかった智に会いたくて、朝日が眩しい中静かな幹線道路を走らせ、智のマンションへ向かう
しばらくして目的地に着く
合鍵を使い、部屋に入ると静まり返っていた
朝早いから、まだ寝てるのか?
リビングに入るとテレビがつけっぱなしになっていた
これ、今やってるドラマのワンシーン…
もしかしてこれ見て腹立ててふて寝でもしたのか?
ベッドルームを覗くが、居ない
廊下に出てリビングに戻ろうとした時バスルームから水音が聞こえた
なんだ、シャワー浴びてたのか…♡
いきなり入って襲ってやろうかな、ふふっ
ドアノブに手をかけると中から甘い声が聞こえてきた
そっと開けると快楽に身を任せている智がいた
俺のドラマ見てシてるなんて、可愛いな〜♡
ニヤニヤが止まらない
「あ、あっ、はぁ…じゅんっ……じゅっ…」
「なぁに?♡」
覗き込んだまま、俺の名前を呼ぶ智に返事をすると見開いた目でこちらを見る
状況がわかったのか、眉がタレながら顔が赤らんでいく
やば、可愛すぎるだろ…その表情……