第6章 渇いた心を潤して…
- 松本 side -
セットチェンジ中、マネージャーに呼び出された
この収録後の別仕事が差し迫ってる、と告げられる
収録終わり、すぐ移動か…
小さくため息が漏れた
久々に収録後、もしかしたら少しでも智と二人で居られる時間ができるかも、と思っていただけに落胆が半端ない
仕事だから仕方ない…よな…
仕方ない、けど……心は寂しい、そう感じてしまった
智と二人で過ごしたい……恋人としてゆっくり……
早く仕事終わらせて、その時間を作る努力をしよう…とにかく今は頑張らないとな……
ふと大きな声がする方に顔を向けるとじゃれあっているメンバー
その中心でくすぐられて笑っている智の笑顔が見えた
かわいい…俺もあの輪に混ざりたいな……
メンバーに近づこうとした時
「セットチェンジ終了しました〜!みなさん、移動お願いしまーすっ」
移動を促すスタッフの声が響く
近づこうとしていたメンバーがぞろぞろとスタジオの中心に向かって歩いていく
もう少し遅かったら触れられたかもしれない、のにな……
あー…智が足りない…
ふぅ、とため息をついて俺もメンバーのあとに続いて移動した