第27章 感謝感激Love嵐ーDear.Jー
次の瞬間、チュッて音を立てて俺の唇は潤くんの頬に触れていた
不意にした頬へのキスに
潤くんは目を丸くしたまま
ぽかんとして、少し頬が赤い
この人、最近カッコよさより可愛さが増してない…?
「な、なんで…?」
「感謝の気持ち、っすよ」
「普通キスする…?」
「…やりません?ライブでも俺、やったでしょ?」
「あれはファンサービスでしょ…?」
まぁそれもありますけどね。
俺はそれだけじゃなかったっすよ?
ふふっと笑う俺を見つめる瞳は
いつもの自信に満ちてるものではなくて
かすかに揺れてて
うるうるしてるとか…
俺のS心くすぐるんですけど。
ただ呆然とするその人に引き寄せられていったとき
「ちょぉ!何見つめ合ってんの?」
急に出来た距離の間に割り込んだデカイ図体
ずいずいっと体を寄せて
大きい黒目がじぃい、と俺を見つめる
「…なんすか」
「なんか!やけに!距離近かったから!」
「別に…潤くんが俺を介抱してくれてただけ…」
「じゃあ!俺が変わるから!松潤キッチンの手伝いしてくれるっ?」
戸惑いの顔でうん、と呟いて
弾かれるように潤くんが遠ざかっていく
「もう!目を離したらこれだもんなぁ…」
「別にいーじゃないの、ほっぺにチューくらい…」
「口にもしようとしてたでしょっ?」
「…さぁ?」
とぼける俺の肩が馬鹿力で掴まれて
「抜け駆け禁止!」
「わ、わかったよ…」
怒る相葉くんの肩越しに見えたキッチンから注がれる2人の視線
やばい、すっげギラついてる…
普段見せない強い視線にまだ気怠さが残る体をソファーに沈めた