第27章 感謝感激Love嵐ーDear.Jー
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つい数日前のことを思い出してたら
急に頬に走る冷たい感覚
「うひゃっ!」
「潤?楽しくない??」
翔くんの手から頬に当てられたビールを受け取る
「そんなこと!楽しいよ?」
「そ?ならいいけど」
クーラーボックスから翔くんもビールを取り出して
軽く合わせると2人して一口煽った
この人もなんだかんだ…
人のこと想うの大事にしてんだよな…
俺が知らないところで進められてた
今回の5人での船旅
提案者はリーダーで、
スケジュール調整を翔くん、
宿泊先の段取りをニノ、
相葉くんは食材担当で…
みんな、単独の仕事も抱えて忙しいだろうに…
どれだけ時間を作って計画立ててくれたんだろう
それだけで、胸の奥からじんわり…
温かさが広がってくる
「…潤?俺の顔になんかついてる?」
「…ありがとうね、翔くん」
俺の言葉に真顔が豆鉄砲食らった鳩みたいに変わっていく
少し頬が赤らんでるのは
暑さのせい…?
「え、なに?どうしたの?」
「別に?普通に感謝してるだけ」
今までのどんなお祝いよりも嬉しくて
安全に運転してくれるリーダー
隣で柔らかく微笑む翔くん
少し離れたところでは
船酔いのニノを介抱してる相葉くん…
人生を共にしてきたメンバーが
この人たちでマジ良かった…
目的地に向かう船の上、幸せを噛み締めていた