第4章 嫉妬と好物と幸福と
- 大野 side -
かずの言葉が事実だったこともあって、どう答えて乗り切ったらいいかわからなくて俯くといきなり壁に押さえつけられた
「痛っ!な、なにすんだよっ…」
「隠し事してるお前が悪いんだろっ!なに隠してんだよ?言えよ!」
むちゃくちゃ怒ってるかずの顔
だけど…
「……言えない…」
松潤がその方がいいって言ってたし…
目を見れずに横を向いてそう告げると視界が塞がれる
「んっ、んぅ…っ」
「っ、じゃあいいよ、お前の体に聞く…」
「…ふぇ?っ、い、痛いっ…そんな引っ張らないで…っ…」
食い尽くされるような激しい口づけをされたかと思うと力一杯腕を引かれる
寝室に連れて来られると有無を言わさずベッドに沈められた
見下ろされるかずの表情はさっきよりも険しい
すこしだけ恐怖感を感じる
「かず、やだ…っ…」
「やだ?へぇ、俺とヤんの嫌なの?いつも感じまくってるくせに?」
するりと裾から入り込んだ手がゆっくりシャツをたくし上げていく
そういう意味で嫌って言ったんじゃなくて…
「ちがっ…汗っ…かいた、からっ…」
収録終わりシャワー浴びずに慌てて帰ったから汗臭いはず…
「……ここにくる前に、汗かくようなことでもしてたのか…?」
俺は言ってはいけない言葉でも言ったのだろうか
物凄い切なげな顔で俺を見下ろしたかと思うと荒々しくシャツを脱がされ頭上で両手を縛り上げられる
「やだっ…コレ外してっ…」
「うるさい、黙れっ…」
「ぅんっ、ん、んぅ〜……っ」
無理矢理ねじ込まれた舌に翻弄される
逃れようともがくけど手の自由を奪われ馬乗りされているからなにもできない
「ん、んっ、んぅ…っ、んゃっ…」
塞がれていた口が空いたかと思うと首筋に思いっきり吸い付かれて変な声が出た