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台風のちに快晴、そして虹 【気象系BL】

第26章 Rush around




「こ、怖いんじゃねーの!
そ、その!セッ……スってさ?
好き同士がする行為なわけじゃん?
そ、それを!それをさっ?
罰ゲームでやるのってどうなの!?って
俺、言いたかっただけで!」

捲し立てて話す俺にずいっと突き出されたカード

「え、お、俺が引くの…?」
「順番的にそうだろ?」

手元にはジョーカーと
クローバーのキングしかなくて

渋々、智くんのたった一枚のカードを引いた

「っしゃ、アガリぃ〜」

たった1枚、ジョーカーが俺の手元に残った

「翔くん、潤くんのこと嫌いなの?」

項垂れる俺にかずの言葉が降りかかる

「嫌いとかじゃ、ねーよ…」

物心つく前からの付き合いだし、
潤の周囲にいるやつらより
俺の方がよく知ってる自覚もあるほど、
ずっとずっと。

辛い時も
楽しい時も
悔しい時も…

いつもそばで支えてくれて
励ましてくれて、
俺を労ってくれる優しいやつ、だけどさ…

「嫌いじゃねーなら、問題ないじゃん?」
「あるだろ…問題」
「なんの問題だよ??」

察しの悪い智くんの顔を
チラリと見上げて呟く

「俺…ノーマルだもん」



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