第26章 Rush around
「…で?ケ、ケツは大丈夫なのかよっ」
すいっと智くんの手元のカードを一枚、
取りながらまだ聞けてなかった返事を促す
笑ったまま、なにも進まなかったから
強制的に始めたババ抜きも終盤
手元にあるジョーカーは動かないし
カードの枚数が増えるしで
イライラも募ってくる
「もう翔くん!ケツケツうるさいw」
「かずが教えないからだろぉ〜っ!」
智くんとかずの駆け引きが少し続いて
1組出来た智くんの手が残り1枚
かずにカードを少しおざなり気味に
突きつけるとすいっと迷うことなく
ジョーカーを避けていって
「もう…頼むから教えてくれよ!
俺を助けると思ってさ」
早口で捲し立てた俺を見た
かずがようやく、
重い口を開いた
「大丈夫か大丈夫じゃないか、で言えば。
大丈夫だよ?」
にっこり笑って、手元のカードを
テーブルに開き、置いた
「あがり♪翔くん…そんなに怖いの?」
怖いわけじゃ…
……
……………
……………………
「怖いんだ?」
見透かすように下からじぃっと見つめられて。
「………」
んなこと…
………
……………
……………………
……………………………
あるけど(´・ω・`)
他にもあるんだっつーの!