第26章 Rush around
「あのさ…その。かず…」
「なに??」
口籠る俺にふざけてた智くんの手も止まって
4つの目が突き刺さるように見つめてくる
「その…ケ、ケツ、大丈夫?」
視線を外しながら言った言葉に
4つの目が見開いていくのが視界の端で見える
あー…恥ずかし……/////
「え、もしかして翔くん…まだ…?」
「潤との約束まだ果たしてないのかよ…?」
こくん、と静かに頷くと
プッ…て小さく吹き出す声が聞こえて
「な、なんだよ…笑うなよ…」
2人で顔を見合わせて
くすくす笑う2人をじとっと見つめる
…そう、俺はまだ。
潤との約束を果たしてない…
今日はそれを相談したくて緊急招集かけたってのに…
こうも2人の世界に入って笑われると
話辛くなっちゃったじゃねぇか…
…まぁ、笑いたきゃ笑えばいいさ…
泡のなくなったビールを全部流し込む
1ヶ月もあの手、この手を使って
潤との約束を逃げ回ってる俺を
ビビリだって言いたいんだろ…
…くそぅ(´-ω-`)