第4章 嫉妬と好物と幸福と
「はぁ、ようやく話終わった…」
長かった打ち合わせを終えて楽屋に戻るとそこには翔ちゃんと雅紀だけ
「ごめん、ニノ…一瞬目を離した隙に智くん、潤と帰っちゃった……みたい……」
申し訳なさそうに顔の前で両手を合わせて謝られる
「ま、まじか…」
慌てて携帯を鳴らすも虚しくずっとコール音が耳を刺激する
「ホント、ごめんっ」
「いや、翔ちゃんは悪くないから…」
一緒に帰るって昨日言ってたのにな…
んで、泊まっていく予定だって言ってたのに
ポケットにスマホを仕舞って大きくため息をつく
約束忘れたのか?あのバカ…
「ニノ…?」
「ごめん、翔ちゃん…俺帰るね、お先…」
荷物を持つと踵を返してさっさと来た道を戻り帰路に着いた