第25章 ♡のQueenは♢もお好き
「…さとぼ~…拗ねないでよ…」
「ふふっ…そうだぞ、智…
そんな拗ねることね~じゃん…」
んなこと言ったって…
ぶ~たれる俺を尻目に潤と翔が
腹抱えて笑ってるのむかつくんだよ…
なんだよ、俺だけ知らなかったって
二人ともかずちゃん男って知ってたなら
教えてくれたらいいじゃん
この前の飲み会前に三人で会って
俺がかずちゃんを男って知ったら
どうするか!?なんて
賭けの対象にしてたとか…"(-""-)"
運命だと思ってた公園での出会いも
潤からの情報だったとか…
なんかもう…色々、脱力……
「あ~…俺のケツが…」
「ふふ♡たっぷり愛してやるからな?翔♡」
やけに嬉しそうな潤の声を聞きながら
壁にたくさんののの字を書き続ける
そりゃ勘違いしてた俺も悪いけどさ…
チューリップの名札
かずなって書いてたもん
「かずなりって書いてるのに
読めてね~とかもう…笑」
「うっせ!」
「り」って小さくて見えなかったんだ!
「まぁまぁ…そんな怒るなよ?
愛しのかずちゃんと両想いなんだしさ」
まぁ…そうなんだけど
壁を見つめてた体を戻すと
かずちゃんが肩を落としてて
「やっぱり…騙してて怒ってる、よね?」
体調が悪い(←俺が原因(〃ω〃))
かずちゃんがオレンジジュースを
ストローでチューって吸いながら
おずおず…言う姿が可愛くて
もう笑われてることとか
…どうでもい~や………
「ううん…そんなんどうでもいい…
かずちゃんが好きなのは変わらないもん」
子供ながらに頭働かせて
俺を思ってやってくれてたんだもん