第25章 ♡のQueenは♢もお好き
「落ち着いた…?」
また零れそうなほど
うるうるの瞳をしてるかずちゃん
「…ごめんね、騙して…」
遠慮がちに抱き着いてきた腕が
…震えてる…?
「ボク…ほんとにさとぼ~のこと…
好きで…だから…」
いま一番きゅんってキた…
さっきの必死さも
いまならわかる
逃したくないって…
そう思ってくれてたんでしょ?
俺だって同じ立場だったら
そうするかもしれないもん
男だとか女だとか…
そんなん関係なしに…
今腕の中で震えるこの人が…
愛おしい
「嫌いになったり…した?」
「全然…むしろ、前より…好き」
ぶら下がってた腕で愛しい体を抱きしめると
「…あ/////」
「…ご、ごめん…」
正直者のムスコがまた首を擡げ始める
もう…ムードもなんもね~な…
「…その…もっかい…スる?」
「え…い、いいの…?」
「うん…いい、よ?」
羞恥で顔真っ赤にして
言うかずちゃんが可愛すぎて
火にかけっぱなしにしている鍋から
焦げ臭い匂いがしてくるまで
愛を確認しながらいっぱい
愛し合った