第25章 ♡のQueenは♢もお好き
肩を回してほぐして、
腰も痛かったから左右にぐるぐると回してたら
「やぁん…だめ…っ」
「いーじゃん…ね?」
「ぁ、あん…♡」
背後のベンチからヤラシイ声…
腰を回すフリしてチラ見すると
男が胸に手を突っ込んでて
おい!こんなとこでおっぱじめんな…‼︎
そう言葉にしようと思ったら他の所からも
甘い声が漏れてきて
見渡すとベンチでキスするやつやら
男の股間を揉んでる女やらがいて…
ここ、こういう場所で使われてるとこかよ…
やけにカップルが多いという意味を
ようやく理解した
キャンバスをカバンに突っ込んで
慌ててイーゼルを片付ける
そうしてる間も周りからは
甘くて刺激の強い声やら
音が響いてきてて
少し反応しかけた俺をカバンで隠して
折り畳んだ椅子を持ち上げた時
噴水の前を足早に横切っていく人影が見えた