第24章 愛し、愛され
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ー 数日前、VS収録後の楽屋 ー
「お、ちょうどいい!」
翔くんとの変な感じを避けたくて
さっさと帰ってきた楽屋にいた松潤
俺を見るなり嬉しそうに袋を押し付けられた
紫のリボンで結ばれた、やたら変にデコボコした袋
「これ、なに?」
「翔くんへのプレゼント♪」
なぜ翔くんじゃなく、
俺に渡すのかよくわかんないけど。
渡されたそれの紐を解く
「…な、なんだこれ⁉︎」
黒くてゴツゴツした、
卑猥なものが目に飛び込んできて
慌てて開けた袋を閉じる
こ、これはその、あの〜…
「…オトコのナニを模したもの、とかだけど?」
わかってても口にすることを戸惑う
俺の代わりにハッキリ言われてがっくりする
「なんでこれがプレゼントなんだよっ!」
雑にリボンを結び直した袋を押し付け返すと
すぐに俺の手元に出戻ってきた
「え?最高のプレゼントでしょ?」
「なんでそうなるんだよぉっ」
もう一回、押し付け返すけどまた戻されて
「たまにはそういうのもいいよ?
俺も斗真と使ってよかったからさ?オススメ♡」
もの凄いウィンクよこすんじゃねぇ(ー ー;)
また突き返そうとしたら
翔くんたちが帰ってきて
慌ててカバンにそれを突っ込んだ
これどうしたらいいんだよぉ…
「智くん…どうしたの?慌てて」
「な、な、な、なんでもねぇっ」
翔くんに怪しまれたからその場を離れて誤魔化して。
落ち着きを取り戻して帰った楽屋はまだみんながいた
突き返そうにも返せない状況に
その日はそのまま、自宅へと帰った
「俺先、風呂入ってくる〜」
「あ、う、うん…」
翔くんがバスルームへと向かったのを確認して
カバンに押し込めてた袋を取り出した
興味がねぇわけじゃ、ねぇんだよな…
スイッチ入るとエロくなる翔くんがさ…
コレで乱れる姿とか、見てみたい気も…する…
いやいや!今は無茶させるわけにいかねぇし。
そっと、リボンを結び直して
ベッド下の収納スペースの奥にそれを押し込んだ
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「…と、言うことなんだ」
俺の話を聞きながら
翔くんは袋を手に固まっていて
重い空気に耐えかねて俺は早口で喋る