第24章 愛し、愛され
〜♪〜〜♩〜♪♪〜〜
携帯、鳴ってる…?
いつもの定位置に置いてあるものを
手探りで探し当て耳にあてる
『あ、やっと繋がった』
聞き慣れた声と
遠くで斗真の声がしたから誰からかすぐわかった
「…切るぞ」
『ちょっとちょっと!なんで切るんだよ〜っ』
寝起きで動いてない頭は
慌てた松潤のでっかい声で覚醒する
『も〜…お膳立てした俺にする態度?それ』
「…お膳立て?」
隣でいまだ眠ったままの翔くんに聞こえないように
ベッドの端に寄って小さく話す
昨日のこと、知らないことばかりの俺は
松潤の言葉に耳を傾けた
『翔くん…大野さんにもっと愛されたいって、
ニノと相葉くんに相談してたんだよ?
俺もそれ知ったからさ…色々手伝ったんだよ?』
え、じゃあ…
「上田や、菊池が家に来たの…
松潤が手回ししたの?」
『いや、それはニノが提案してそうなっただけ』
「…?」
じゃあ、松潤のお膳立てってなんだ…?
昨日のことをまた思い返す
上田達を呼んだのがニノで…
料理は俺が用意したし…
………あ
「ワイン…?」
やけに大量に持ってきたボトルのことを思い出した
『…うん、それ♪あれのおかげで楽しめたでしょ?』
…そりゃまぁ。
美味しかったから楽しかったし、
翔くんの生まれた年のワイン…
わざわざ用意してくれてたから嬉しかった
俺たちへ、のメッセージも嬉しかったし。
翔くんとのわだかまりが解決したあとのワインは
さらに美味しく感じたから飲みまくったのまでは覚えてるんだけど…
なんでそのあと、翔くんがこんなになるまで
ヤッたのか…そこだけ、引っかかってて。
少し離れた場所で眠る翔くんは
楽しそうな夢でも見てるのか
起きる気配は全くない
酔っ払っても俺…
あんな抱き方したこと、ねぇもん…
「なぁ…松潤?」
『…ん?何??』
「あのワイン…
普通の酒となんか違ったり、する…?」
言葉を選んで話したあと
電話の向こう側でクスッて軽い笑い声がした