第24章 愛し、愛され
- 櫻井 side -
「〜…っ、もお!ナカに出しちゃったじゃん!」
ちょっと怒り口調で俺をシーツに転がして
ナカに放った熱を掻き出し始める
俺がいいって言ったんだから、
気にすることないのに…
智くんはさ?優しすぎるんだよ
俺のことを思って我慢してるでしょ?
さっきの溜息だって、葛藤からでしょ?
わかってるんだからね…
真面目な顔でやってる智くん
愛おしくもあり、その優しさにしんどくもなる
俺の気持ちわかってねぇんだもん…
もう何年一緒にいると思ってるの?わかってよ…
俺…あなたにもっと愛されたいのに
「っ、あ、ふぅ…ん…」
「わりぃ…ちょっと、我慢して…」
イイトコを掠めて漏れた甘い声も
違うトーンに聞こえるくらい、あなたは優しい
いや…ニブイ、が正しいか
俺、我慢して欲しいなんて頼んでないよ?
だからさ?行動で伝わればって思って誘ったのに…
俺の意図は残念な結果に終わった
「ふぅ、全部出た…かな」
「…ありがと、でも…さ」
イキそこねた俺のものはまだ上を向いたまま
「…ごめん、口で…してあげる」
智くんのをおねだりする前に
ねっとりした熱い口内に俺のが包まれる
「っあ…さと…いや、口じゃなく…っ、ぁんっ」
開いた脚を押さえつけられて身動き取れない
先っぽを舌先でグリグリしながら奥まで咥えられて
甘くて強すぎる刺激に何も考えられなくなってくる
「ぁ、あっ…だめ、でちゃ…ぁ、ぁあぁ…!」
智くんの口内であっけなく達した
「はぁ、は…っ…も、だめって…言った…」
「…なんで?」
ごくり、と喉を上下させて俺を見下ろすと
髪をさらさらと撫でて額にキスを受ける
こういうことするから強く言えないんだよなぁ…
智くんの愛が、そうしてるってわかってるから
「俺、コーヒー淹れてくる」
ベッド下に放り投げてたスウェットを履くと
キッチンへと向かっていく
俺こんなに欲張りだったっけ
そう考えながら体を起こす
深く息を吸うとキッチンからいい香り
これも愛なのはわかってるんだけどさ…
俺はもっとあなたと愛したい
心はもう十分、体で愛して欲しい
我慢してるの取っ払ってあげる…
「そのためには…色々しなきゃな…」
脱ぎ捨ててあった俺のスウェットを着て
これからどうするか…思考を巡らせた