第14章 『最愛』
「黄色いバラは確かにそういう意味なんだけど…バラは、贈る本数によって花言葉が変わるんだよ。1本だと『一目惚れ』、2本だと『この世界は二人だけ』…とかね」
そうだったんだ…
このバラは…何を意味しているんだろう…
「これ、11本あるでしょ?バラ11本の意味はね…『最愛』って言って、愛の告白をする時によく使う本数なんだよ?だから、彼女から貰ったのかな、って思ったんだけど…」
話の途中、翔さんが穏やかな微笑みを浮かべて続ける
「これ贈った人はニノのこと……たまらなく好きなんじゃないかな…」
そんな…本当に……?
呆然とする俺の肩をポンポン、と軽く叩くと翔さんが帰って行ったあと、手早く仕事場へ行く準備をして家を飛び出した
早く、潤くんに逢いたい…
俺の気持ちも、ちゃんと伝えたい…!
自家用車に乗り込んではやる気持ちを抑えつつ収録スタジオへと走らせた