第14章 『最愛』
キッチンから帰ってきた潤くんとリーダーの手には大きな皿があってにんにくのいい匂いが部屋に広がる
「松潤特製〜!すぺしゃるぐれーとごーじゃすペペロンチーノ〜♪」
「何それっ(笑)」
「うわ、うまそっ!いただきまーすっ」
リーダーがテーブルに大皿を置くと翔さんと相葉くんがそれにがっつきはじめて
俺はそれをただ見つめていた
さっき、タイミング逃しちゃったからもう聞けない、かな…
潤くんが言っていたという『好き』の意味が聞きたくて仕方なくて
目の前の美味しそうなパスタよりもそちらが気になってしまってただ喜んで食べるみんなを見つめていると
「…ニノが主役なんだから、あなた達だけで食べきらないでよ」
取り皿に盛ってくれたパスタを潤くんが俺の前に持ってきてくれた
「あんまりお腹空いてなかったら無理に、とは言わないけど…結構自信作だからさ…良かったらひと口、食べてみて?」
「……あ、ありがと」
ひと口、食べてみると唐辛子控えめであまり辛くなくて
「……美味しい」
「良かった」
潤くんの少し丸めのアーモンドアイが細められて微笑んだその笑顔にまたやられかける
今なら、他のみんながパスタに夢中になってるしさっきの聞けるかも…
「あ、あの…」
「あ、忘れてたーっ!プレゼントターイムっ!」
話しかけようとした途端、相葉くんの声が響き渡って急に始まったプレゼント贈呈タイムに阻まれて俺はがっくりと肩を落とした