第14章 『最愛』
ガチャリ、と扉が開いた音がして
預けていた体を慌てて離す
「おっはよ〜…」
「お、おはよ…相葉くん」
潤くんも慌てて離れていって、向かいのソファに座りなおした
安堵と共に少し落胆の気持ちが広がる
…もう少し…潤くんの体温、感じてたかったな…
「…ニノ?どうかしたの?」
「あ、いや…なんでも、ないよ」
隣に腰掛けた相葉くんに不思議そうに見つめられて
表情を読み取られないように慌ててテーブルのゲームを手にして俯いた
相葉くんがやってきたあと、リーダーと翔さんもやってきて
いつものメンバーが揃った楽屋で普段通り談笑が始まる
「梅雨、早くあけないかなぁ〜」
「ほんとだね〜…洗濯物も乾きやしないっ」
「なにそれ、どこぞの主婦か(笑)」
後から来た3人がそんな話をしているのをゲームしながら聞いていると
「あ、そういえば!ニノの誕生日もうすぐだよね?」
「え、あ…そう、だね」
急に話題の中心になることを振られて驚きながらもそう返す
「今年は日曜日か〜…ね、その日さ!パーティしない?誕生日パーティ!」
「お、いいね〜!」
「もちろん、ニノんちで〜♪」
「ちょ、マジでっ?」
「「「ま、じ、で〜」」」
急な提案をした3人に圧倒される
「じゅ、潤くん……」
助けを求めてみるけど
「いいんじゃない?やろうよ」
…そうだった、この人1番集まったりするの好きな人だった
助け求める人間違えたな(汗)
気付けば、俺の返事を待たずにもう話は進んでて
当日の晩、俺の家でメンバーだけのパーティが開かれることになっていた