第13章 特別な時間を君に
- 二宮 side -
ー 誕生日当日 ー
ピロン♪
ピロン♪ピロン♪
さっきからずっと鳴るLINEの通知音
画面を見ると先輩、後輩様々な人から『おめでとう』LINEがたくさん来てて、俺と同じ誕生日の風間からも連絡があった
楽屋でそれを一個一個返事していると
「なんだかニノのスマホが賑やかだねぇ〜」
目の前のソファに体を預ける相葉さんがそう告げると他のメンバーもそれに反応して
「誕生日だもんね〜、そりゃ賑やかにもなるよねぇ?」
「いつもはこんなに鳴らないけどな(笑)」
「ちょっとリーダー!?それどーゆー意味だよ〜っ?」
「え、そのまんまの意味だけど?(笑)」
笑いながら着替えるリーダーにテーブルにあったお菓子を投げつけるといとも簡単に受け止められて少しの反抗心すらも受け流されてしまった
……ま、何言われてもいいけどね〜今日は翔さんと2人で過ごせる予定だし
その恋人はもう1人の仕事に行ってしまっていて、ここにはもう居なかったけど
この前言ってくれていた言葉が思い出される
〝退屈しないで待ってられるようなこと〟
それが何かは結局教えてはもらえなかったけど、きっと家に帰ればそれが用意してくれてあるのだろう
翔さんのことだから俺には考えもつかないようなことなんだろうな
まだ家に着いてもいないというのに、今から心がワクワクする
「何ニヤニヤしてんの?ニノ?」
「いや、べっつに〜?何もないよっ?じゃ、お先に〜」
ソファに投げ出していた俺のカバンを掴んで軽い足取りで楽屋を後にして自宅へと向かった