第13章 特別な時間を君に
- 櫻井 side -
「ん、あっ…しょ、さ…っ…翔…っさぁ、ん……っ」
「…ん?イきそう?」
波打つシーツの上
俺の下で大きく脚を開いて俺のものを咥え込んで悶える恋人がいつものように限界が近くなると口にする俺の名前
俺の言葉に潤んだその目に俺を映すと静かに頷く
そのお願いに動かしていた律動を速めて高みへと導いていく
「ん、あ、ぁあ、あ…っ!」
俺の手を握る力が強まってきたかと思うとすぐ熱を吐き出した
「っ、あ…俺も、イ、く…っ」
少し遅れてから俺もかずのナカへと熱を吐き出して2人で荒れる呼吸を整える
しばらくしてナカから俺を抜き去り、愛しい恋人の汗ばむ顔を優しく撫でる
「…そういえばさ…来週かずの誕生日だよね…何か欲しいもの、ある?」
「……ん〜……特に、これってないけど……翔さんが当日一緒に居てくれるなら、それでいっかな…」
「嬉しいこと言ってくれるじゃん♡あ、でも俺その日仕事入ってるんだよな…」
「だよね…収録だっけ?」
「うん…まぁ、遅くはならないと思うし……」
かずの横に寝転がり、天井を仰いだ時ある考えが閃く
「いいこと思いついた♡」
「…え?なになに??」
体を起こして俺の顔を覗き込んでくる
その顔は嬉しそうに頬を緩ませていた
「俺が仕事終わるまで、かずが退屈しないで待ってられるようなこと♡」
「えー?教えてくれないのっ?」
「言ったら面白くないじゃん〜当日のお楽しみ♡」
「……わかった、来週…楽しみ……だな…」
ぽすっ、と音を立てて起こしていた上半身をシーツに下ろすと眠たくなったのか自然と目を閉じていく
すぐに聞こえだした寝息
「…おやすみ、かず…」
眠る彼の隣で来週、誕生日当日にするサプライズについて1人構想を練っていた