第10章 愛を叫べ!
この前と同じように智のクシャミをきっかけに車へと乗り込み帰路につく
自宅に近づいていく景色を見ながら運転していると隣から手が伸びて来た
「…?智、どうしたの?」
「かず…」
目の前の信号が赤になり、車を停止させ助手席に目線を向けると高揚した表情を浮かべる
「あ、あの…っ…俺………っ…」
そう言いながらもじもじと擦り合わさる両膝
俺の太ももに置かれた少しばかり震える手
それを見てすぐに察した
「……シたくなったの…?」
俺の言葉に赤らんだ顔で視線を泳がせながら静かに頷く
やべ…勃った………(汗)
「だって…っ…あんな告白聞いた後だし、結構……シてないし…っ…」
信号が青に変わって発進させる
「……家まで、待てる?」
運転しながらそう聞くも、
いや、俺が待てるかわかんないな…
なんて思っていると
「待てない…っ」
太ももにあった手が俺の中心に伸びて来た
「おいっ…運転中は危ないから……っ」
「…かずの……少し勃ってる…」
触れた先のものが反応してるのを確かめるように指先でさする
「わりーかよ…っ、お前が可愛い顔するから……」
こっちは必死で堪えてるのに無自覚に煽るなよなっ
この天然天使めっ!
前を向いたまま走らせていると切羽詰まった智の声
「ね、かず…あそこ……」
言われるがまま、智が指す方へとハンドルを切った