第10章 愛を叫べ!
ー 数日後 ー
マネージャーに少し無理を言ってスケジュール調整した俺たちはこの前のデートのやり直しをしていた
気の赴くままにドライブして、俺のリクエストでもあるカキフライの美味しいお店でランチして、極々普通のデートをして過ごす
そしてこの前連れて来てくれた海にやって来た時にはもう陽も傾いた夕暮れとなっていた
「この前よりは明るい時間に来れたな〜」
「そうだね〜」
砂浜で前を進んで行くかずの後ろをついて歩いていると急に立ち止まる
「……かず?どうしたの…」
「そこで、聞いてて?」
水平線を見つめたままそう言ったかと思うと大きく深呼吸をする
吸えるだけ吸ったあと
「俺は、お前を心から愛してる!最近はちゃんと向き合ってなかったけど、5年経とうが、10年経とうがその気持ちは変わらねーからなーっ!」
思ってもいなかった言葉がかずから発せられ、2人だけの海辺に響いた