第10章 愛を叫べ!
仲直りのあと、暫く2人で肩を寄せ合い海を眺めていると
「………ふ、ふぇっくしゅっ!」
肌寒さからクシャミが漏れた
「風邪引くといけないな、そろそろ帰るか…」
手を引かれて車に戻り自宅へと進んでいく
窓から見える海を名残惜しく見つめていると
「また今度、もう少し明るい時に来ような?」
俺の気持ちを汲み取ってくれたかずの優しい声
「うん、また連れて来て?」
「じゃ、今度のデートでまた来るか…」
「やった♡」
「言い忘れも、あるしな…」
「…?かず、何か言った?」
「いいや、なんにも……」
なぜだか微笑むかずを見つめながら帰宅した