第3章 新しい環境
環「俺は落ち着いてっし!ヤマさんも見たじゃん、いいモン見せて貰ったって言ってたし」
『あ、あの、みなさん?私は別に見せたんじゃなくて 見られ、』
大「だからさっきのは、お前らに見られて恥ずかしいだろうなぁって思ったから言ったんだ。な?」
『え?あ、はい···』
いや、確かに死ぬほど恥ずかしかったけど!!
今はそんな話より、もっと大事な話が!
環「それにヤマさんいつもコンビニ行くと、いおりんとか俺が見ちゃいけない本が並んでるトコでチラ見とかしてっし。だからいいモンって言ったんだと思った」
えっと?
いいモンって···そう言えばあの時、確かに二階堂さんは言ってた···ような?
三「おっさん!アンタ未成年の環を連れてそんなモン見て歩いてたんか?!」
それって、いわゆる···成人向け雑誌とかいう?!
アレと···っていうか、さすがに内容までは見たことはないけど、それと私を比較···?
あの手の類のモデルさんに比べたら、そりゃ···ボリュームに欠ける···じゃなくて!!
陸「大和さんがいつもコンビニ行くのって、そのエッチな本を見に行ってたんですか?」
大「こらリク!お前は天使のような無邪気な顔でとんでもない事を言うな!誤解だ誤解!」
環「でもヤマさん、あ~いうの好きだろ?なんかエッチっぽい女の人のやつ」
エッチっぽい···女の人···?
思わず想像してしまい、そんな本を手に取っている二階堂さんを頭に浮かべては眉を寄せた。
大「そりゃまぁ、男だし···って違う!!違うぞ!愛聖もそんな目でオレを見るな!」
『とりあえず全員冷静になりましょう?』
コホンとひとつ咳払いをして言っても、騒ぎは静まることはなく。
ここは社長に鶴の一声をと視線を送っても···
小「あはは···みんな元気だねぇ」
まるで縁側で日向ぼっこをしているおじいちゃんのように微笑ましく笑って見ている。
···社長、止めてくださいよ騒ぎを。
社長がダメなら万理を···と見れば。
万理は万理でクスクスと笑いながら穏やかに笑ってるし。
もう!二人とも···笑ってる場合じゃないでしょ!
だけど、これじゃあ騒ぎが収まるのを待ってたら日が暮れる。
いや、夜が明けてしまう。
仕方ない···と覚悟を決めて大きく息を吸った。