第14章 心の行方
ナギ・・・いま急に筋トレして、明日どうにかなるもんでもないでしょうよ。
三「環がランキング5位って事は、十龍之介みたいにウチのエロ担当は環になんのか?」
陸「環はまだ高校生なのに、未成年がエロ担当でいいのかな・・・」
そこは比べる相手がおかしいだろって。
さすがにタマからは、あの十龍之介みたいに溢れ出すエロフェロモンみたいのは出てないだろっての。
若干乾いた笑いを出しながら、缶ビールに口をつけて他にも掲載されてるアンケート結果に目を走らせる。
「・・・ん?イチ、ちょいそれよく見せて」
イチから雑誌を受け取り、もしかしてオレの見間違いか?とそのページをよく見てみれば・・・
陸「あっ!愛聖さんの名前が載ってる!」
・・・やっぱり、見間違いじゃなかったか。
三「マジか?!どれどれ・・・お嫁さんにしたい女性タレント・・・3位、佐伯 愛聖・・・マジかよ・・・」
一「お嫁さんにしたいって、佐伯さんはまだそんな年ではないと思いますが」
「まぁ、あくまで読者アンケートだからなぁ。それにしても、3位ってのは凄いんじゃないの?幼妻とか、若奥様ってイメージなんだろ」
三「けど、マジでいまの愛聖がそういう事になったらヤバいだろって。キッチン爆発するぞ?」
陸「確かに・・・愛聖さんて、料理以外の家事は凄く手際よく出来るのに、なんでだろ」
だよなぁ・・・ドラマで必要だったキッチンのシーンも、相当な指導が入って撮れ高ギリギリくらいにしか出来なかったしな。
世の中のイメージってのも、よく分かんないな。
もし、愛聖が実際にそうなったとして、だ。
仕事から帰って来た所にエプロン姿で出迎えられて。
いわゆる、アレだ・・・お帰りなさい、お風呂にする?ご飯にする?それとも・・・とか照れながら言われたら。
ちょい待ち!
風呂でも飯でもなく、それとも・・・って、なんだよ。
と、止まれ、オレの思考!
だいたいなんでそのイメージ画像がオレと愛聖の特別出演なんだよ。
どういう思考能力してんだよ、オレ。
三「おっさん、なんか顔赤いけど・・・まさか愛聖で変な幼妻とか妄想とかしてないだろうな?」
不意に覗き込んだミツが眉を寄せて、更に深く覗いてくる。