第14章 心の行方
❁❁❁ 大和side ❁❁❁
環「レギュラー降板?・・・それっていいニュース?それとも悪いニュース?」
三「超悪いニュースだよ・・・」
事務所の前でマネージャーと別れて、とりあえずオレたちは寮に戻っててくれと言われて帰って来れば、ひと足先にこっちに戻って来ていたタマとソウが寮にいてバタバタと次の仕事の為に準備に追われていた。
・・・とは言っても、バタバタしてるのはソウだけだけどな。
環「ほー・・・悪いニュースか」
三「あのなぁ!もっと悔しがれよ!」
環「ちっくしょう!ふざけやがって!!・・・これでいい?」
「ははっ・・・タマは素直だな」
さすがにタマも帰ってきたオレたちの様子に気付いたのか、なにかあったのか?なんて聞くから三月が説明してるけど、ま、タマらしいっていうか?
壮「環くん、仕事に遅れる!早く支度をして!」
環「いま食ってんの!」
壮「じゃあ、今すぐ全部それを口に入れて!・・・行ってきます!」
陸「行ってらっしゃい・・・って、もういない」
それにしても、相変わらずソウはMEZZO"のスケジュール管理とタマの面倒で誰よりも忙しそうだな。
ナ「MEZZO"・・・忙しそうだデスね・・・」
「だな。ま、今のこんな時じゃ忙しくていろいろ考え込む時間がない方がいいのかもなって感じだな」
らしくないため息を吐きながら冷蔵庫を開けて、見慣れた缶をひとつ取り出した。
一「MEZZO"は最近、露出が増えてますからね。それに、このアンケートを見て下さい」
プルタブを開けながら、イチが差し出してきた雑誌のページを見れば、そこにはよくありがちなアンケート特集が掲載されていて。
「抱かれたい男ランキング・・・1位、八乙女 楽・・・2位、十龍之介・・・こんなの前回もだろ?」
なんで今更?と言った具合いにイチの顔を見れば、イチはそのページを更にオレたちに向けて広げた。
一「5位のところです」
三「抱かれたい男ランキング、5位・・・四葉 環・・・はぁっ?!なんでだよ!!」
ナ「Oh my God!!なぜワタシじゃないデスか?!日本の女性、ミステリアス過ぎマス!」
陸「ナ、ナギ落ち着いて!」
へぇ・・・これは驚きだな。
「分からないもんだなぁ、女の子の感覚って。タマが筋肉あるからか?」
ナ「OK・・・ワタシ今から腹筋割りマス!」