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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第14章 心の行方


小「僕は若い頃の八乙女も知ってるけど、愛聖さんの言う通り、楽くんは若い頃の八乙女によく似てると思うよ?・・・と、ちょっと失礼するね」

話してる途中で社長に着信があったようで、社長はチラリと画面を見て部屋から出て行ってしまう。

姉「小鳥遊プロダクションも忙しそうね」

社長が出て行ったドアを見ながら姉鷺さんがポツリと零す。

『お陰様で、って私が言うのも変ですけど』

ちょこんと肩を竦めて笑えば、姉鷺さんもそんな私に目を細める。

姉「アンタも頑張ってるって事なんじゃない?特定のマネを付けずに、社長自ら同行してるなんて力の入れようが違うって感じ」

『それはちょっと違うかも。確かに社長は私を売り込むためにいろいろとしてくれてますけど。社長がずっと同行してくれてるのは別の意味もあって・・・』

以前起きてしまった事を過ぎらせながら言えば、その時、その場にいた姉鷺さんも一瞬瞳を揺らしながら・・・そうね・・・と小さく呟いた。

『一応すぐにそれなりの場所へは届出はしたし、今もこうやって私がひとりにならないように社長が考えてくれてもいるから、怖くない・・・し』

着信があって部屋から出ては行っても、私の部屋のドアが見える場所からは離れてない事は、社長からちゃんと聞かされてるし。

それに、もし、どうしても離れなければならない事があると馴染みのスタッフさんにお願いしてくれたりもしてくれてる。

姉「あの時は流石のアタシも心臓が止まるかと思ったけど・・・アンタはちゃんと、自分の足で立ててるのを見ると社長さんがアンタを大事にしてくれてるのを感じるわ。いい人に巡り会ったわね、愛聖」

『ですね・・・でも今の姉鷺さんの言い方だと、まるで私が社長と結婚でもするみたいな?』

楽「おい・・・お前、あんな年増がタイプだったのか?」

カラカラと笑いながら言えば、やり取りを聞いていた楽が呆れた息を漏らしながら私を見た。

『楽はそればっかり。世の中いろんな人がいるんだから、私が社長くらい年の離れた人を好きになってもおかしくはないんだよ?今のところ社長にはそういう感情はないけど、この先は分からないかもねぇ。だってほら、前にもあったじゃない?大御所芸人さんが20歳位離れた人と再婚したっていうワイドショーでもやってたし?』

姉「そうね、世間が大騒ぎしてたっけ」




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