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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第14章 心の行方


小「はい・・・やぁ、こんにちは。良かったら中へどうぞ?」

社長がにこやかに対応してるって事は、スタッフさんの誰かなのかな?

メイクを落とす為に前髪をクリップで押さえながら、何となく鏡越しにドアを見る。

楽「すみません、お邪魔します」

・・・楽?!

姉「ちょっと楽!アンタ先走り過ぎよ!アタシを置いてきぼりにするなんて!」

と・・・姉鷺さん?!

声の主に驚いて体ごと振り返れば、ニコニコとした姉鷺さんと目が合った。

姉「あら、これから支度する所だったのね?」

『えぇ、まぁそんなところです。さっき会った時は、ここに着いたばかりでしたから。それよりも、楽は次のスケジュールとかないの?』

いつもなら撮影が終わると次の仕事へと急ぎ足で向かうことが多かったからと、まじまじと楽の顔を眺めた。

楽「今日はこの後は俺はオフなんだ。龍や天は違うけどな」

『楽が1人だけオフになるとか、珍しいんじゃない?だってTRIGGERはいつだって大忙しっぽいから』

楽「まぁな」

・・・言ったのは私だけど、そうもあっさり言われるとなんか複雑というか。

『それで、この後オフだっていう楽が私に用事でもあった?』

楽「いや、特にこれと言ってないけど。たまにはちんちくりんの顔でもゆっくり拝むかなってトコだ」

『ちょっと!ちんちくりんってなに?!そう言えば前もちんちくりんって呼んだでしょ!』

あの時は確か、Re:valeと偶然会ったお店で楽がしこたま飲まされて・・・それで・・・その後・・・

その時のことを思い出して黙り込めば、楽も同じことを思い出したのか苦い顔を見せる。

『楽、ひとつだけ言ってもいい?』

1度ゆっくりと瞬きをして、そのまま楽の顔を見る。

楽「・・・なんだ?」

『いまのその感じ、八乙女社長にそっくりだね』

楽「・・・は?」

茶化す訳でもなく、かと言って八乙女社長にそっくりなことをサラッと言えば楽はたちまち不機嫌な顔になった。

『だから、そういう感じの顔するとさ?八乙女社長に似てるなぁって』

楽「ふざけんな。俺の方がイケメンだろ」

『どうだか?・・・ね、社長?』

含み笑いを浮かべながら社長に視線を移せば、小鳥遊社長もクスクスと笑いながら楽を見た。









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