第14章 心の行方
紡「マネージャー、ですか・・・?」
オレの話を聞いて、マネージャーがう~ん・・・と考え込めば、それを見ていたミツが会話に混ざって来る、
三「そうか?壮五は一織と同じで、大概のことはサラッとこなしてそうな気がするけど」
「パッと見た感じは、だろ?確かにソウもイチも大抵の事はサラッと出来てるかも知れない。けど、イチにあって、ソウにないものがあるんだよ。それは、ふてぶてしさだ」
ま、言い方は良くないけど・・・分かりやすく言えばの話だけど。
陸「それ分かります!すっっごく!」
三「あー・・・なるほどなぁ」
一「ちょっと、2人とも。それに兄さんまで・・・」
イチは誰かに何かを言われても、スパッと自分の意見を言える。
けど、ソウは違う。
自分の意見を言った後、相手が傷つかないかとか、不快にならないかってのを先読みして、結果、当たり障りの内容にその場を収めるっていうか?
「ソウはストレス溜め込みそうなタイプな気がするからさ。なんとかしてやりたいとは思うけど、どうにも出来ない状況もあるっていうか」
紡「そうなんですよね・・・なんとかしたくても、今は人手が足りなくて」
「万理さんは?」
イザッて時は、愛聖に社長が同行してるみたいに万理さんも動けなくはない、とかなんとか社長が言ってたような気がするけど・・・
紡「万理さんはいま、ファンクラブの処理をやってくれていて。想像以上に申し込みがあって、連日徹夜してくれてても間に合ってないのが現状で・・・」
陸「でもこのままじゃ、環と壮五さんの体が心配です」
一「私たちはデビューも決まったし、いまはマネージャーにMEZZO"について貰った方がいいのかも知れませんね」
アイドリッシュセブンとMEZZO"の両方をマネージャーがとなれば、それはそれで大変そうだけど・・・今を乗り切るには数少ない方法を試してみるしかないと加えて言えば、マネージャーも同意してくれる。
紡「そうですね。とりあえずはMEZZO"のお二人にも相談してみます」
「あぁ、悪いなマネージャーにも忙しい思いさせちまって」
紡「私は大丈夫です。社長だって愛聖さんのマネージメントしながら自分の仕事や会社の事をしてますし。出来る限りの事は、私も」
そう言ってすぐにマネージャーはMEZZO"の後を追い掛けるように出掛けて行った。