第13章 デビュー会見と、そして・・・
万「俺が寮にいる間はちゃんと作れるし、その方が愛聖の体調管理も万全だろ?部屋は空き部屋を使うし・・・あ、それともなに?寂しいなら前みたいに一緒に寝ちゃったりする?」
『な、なに言ってんの?!私のベッドには四葉さんから貰った王様プリンのぬいぐるみとか、大きなパイナップルのふわふわのやつがあるから大丈夫です!』
思わず力説すると、ちょっとしたジョークのつもりだったのにと言いながら万理が目尻を下げた。
万「とにかくさ、そういう事だから・・・よろしくね~」
そう言って万理が、また床にモップ掛けを初めてのを見て私も雑巾を洗いに部屋を後にした。
アルバムツアーか・・・音楽が好きで。
アイドルになりたくて集まったメンバーが、いろんな困難を乗り越えながらやっとここまで来た。
私もそういうの、見習わないとだなぁ。
ババーン!とRe:valeみたいに超絶売れっ子になりたい訳じゃないけど。
せめて、社長が私のマネージメントをしなくても大丈夫なように社員を増やせるくらい頑張りたい。
あれ?そう言えば社長が前に、もう少ししたら研修中の社員が戻ってくるんだけどなぁ・・・とか言ってたけど。
それっていつなんだろ?
八乙女社長の所にいた時は、タレントに2人や3人のマネージメント処理が出来る人員がいたから気にはならなかったけど。
TRIGGERに関しては姉鷺さんがメインで動いてるし。
たまに、今回みたいにTRIGGERがバラけて仕事ある時は姉鷺さん以外の人がついてる時もあるけど、この前の楽の時は八乙女社長が現場に来てたよね?
社員が少なくて人手不足・・・って訳じゃなさそうだけど。
八乙女社長自らが現場に交代要員で来るなんて、珍しいというか。
なんか他に用事でもあったのかな?
洗い終わった雑巾を干して、さて・・・と壁にある時計を見る。
そろそろうちの社長も来る頃だから、支度しておこうかな。
三月さんから預かったお弁当を渡したら、どんな顔をするんだろう。
そんな小さな楽しみも混ぜて、万理がいる部屋へと戻った。