第13章 デビュー会見と、そして・・・
『とにかく!とりあえずもう少し離れて下さい!』
ナ「Why?目覚めたばかりのプリンセスにキスを贈るのは、美しいワタシの役目デ・・・It hurts !! 」
突然頭を押さえながら振り返るナギさんの背後から、エプロン姿のままレードルを握りしめた三月さんが現れる。
ナ「oh...ミツキ、痛いデス!」
三「だ~ま~れ!当然の報いだろ!いいかナギ!オレは愛聖を起こして来いって言ったんだ。ベッドに潜り込んで悲鳴を上げさせろなんて言ってないだろ!」
腕を組んで怒る三月さんに、ナギさんがだんだんと小さくなっていく。
『あ、あの三月さん?なにか起きた訳じゃないので、その辺で・・・』
三「起きてからじゃ遅いから怒ってんだよ。まぉナギが問題を起こすようなヤツじゃないのはオレも分かってるけど、それでも今のはナギが悪い」
ナ「Sorry・・・」
三「分かったなら、よし。ナギ、お前はもう戻って朝飯並べるの手伝え!今は一織がやってるから」
レードルをフリフリしながら三月さんがナギさんを部屋から追い出し、大きくため息を吐く。
三「悪かったな、愛聖。起きがけにビックリさせて」
『あ、いえ。大丈夫・・・です』
ホントは凄くびっくりしたけど。
三「朝はなにかと忙しくてなぁ。今朝は陸が手伝いを名乗り上げたから、環は一織に起こしに行かせて、壮五は大和さんを起こすように頼んじまったから、後はナギだけで」
『逢坂さんが四葉さんを起こしに行ったんじゃないんですね。てっきり私、いつもそうなのかな?って』
思っていたメンバーとは違う配分に笑えば、三月さんも笑いながら時々そういう日があるんだよと言う。
三「大和さんはオレが1回オレが声かけたけど起きてこねぇから、壮五を派遣したんだよ。フライパンとレードル持たせてな」
『フライパンと・・・レードル?』
三「そうそう。レードルでガーン!とフライパン叩かせれば飛び起きるってもんよ」
ケラケラと笑いながら話す三月さんを見ながら、次は私がそんな事にならないように気をつけなければ・・・と苦笑を浮かべた。
二階堂さん・・・無事に起きれたんだろうか、と思いながら。