第13章 デビュー会見と、そして・・・
三「こないだ愛聖がRe:valeの百に捕獲された時に、大和さんが言ってたんだよ。あんな事やこんな事をされたらどうしよう!って環が言ってた時に」
『それってこの前の・・・ですよね?それで二階堂さんはなんて?』
三「Re:valeは愛聖を溺愛してんだから、愛聖が嫌がることはしないだろって」
あはは・・・っていうか、百ちゃんはともかく千にはされてますけど?!
壮「大和さんの言葉を聞いて、僕も同感したんだよ。MEZZO"の仕事の時に3人を見てると、確かにって」
『いやいやいや、そうじゃないですって。だって千はところ構わずちょっかい出してくるし、そんな二階堂さんが言うような溺愛だとかないですからね?』
まったく、二階堂さんはいつもおかしな事をみんなに吹き込むんだから・・・と苦笑を見せながら歩いて、ふと、新しく開店したドラッグストアの前で足を止める。
『三月さん、なんか開店セールやってるみたい。寄り道しちゃいます?』
私が言うと三月さんも貼られているチラシを凝視して、だな?と口角を上げた。
そうと決まれば話は早い!といった感じで、3人でカートを押しながら入口にあったチラシを片手に店内を歩く。
普段から買出し班をしている2人は、どうやらおひとり様何点までというフレーズに弱いらしく、カートのカゴはすぐにいっぱいになってしまった。
予定にはなかった買い物ではあるけど、最近ずっとこういう時間がなかったから、ちょっと・・・楽しい。
三「おっと?タマゴも安いのか。1パック98円のおひとり様1点・・・オレたちは3パック買えるな。一織と環の弁当で毎日使うし、安いに越したことはねぇな」
『タマゴならさっきの通路のところにあったから、取ってきます』
三「おぅ、頼む。ってか、持てるか?」
それくらい大丈夫ですよ?と笑いかけて、タマゴが並べてあった通路まで戻って両手に大事に抱え込む。
明日は朝ゆっくりだから、三月さんに私もお弁当欲しい!なんて言ったら・・・ダメかな?
そんな事をこっそり考えながら、抱えたタマゴを落とさないようにゆっくりと歩き出した。