第13章 デビュー会見と、そして・・・
降りてから母さんに凄く怒られた事も言えば、そりゃ怒るだろうな・・・と三月さんが頷いた。
『怒られながらもお兄ちゃんが、仲良くなった私に見せたかった物があったんだって言って。でもその子のお父さんは、それでも自分が大事だと思う人間には危ない事をさせるなって、また怒って。私の前に立ちはだかって庇ってくれるお兄ちゃんの背中がとても大きく感じて、ギュッと抱きついたりして』
壮「それってもしかして、愛聖さんの初恋だったりして?」
『どう、なのかな。子供だったし恋だとかそういうのは分からなかったと思うけど、いま思えば、そのお兄ちゃんの事は好きだったのかな?とも思えるし。それから暫くして、全然会うことがなくて今に至るわけですけど』
頻繁とは行かずとも、それなりにちょくちょく会って入ればお互いに忘れることもないんだろうけど。
っていうか、顔すら忘れちゃってるのは私だけだったりとか?
もしかしたらあの時のお兄ちゃんたちは私や母さんのことをちゃんと覚えていて、テレビに映る私を見てびっくりしてるとか?
・・・なわけないか。
もしそうだったとしたら、もしかしてあの時の!とか、コンタクトがあっても変じゃないし。
三「しっかしなぁ・・・子供なのに、まるでTRIGGERの八乙女楽みたいな事を言ってたなんて、そいつ今頃は超プレイボーイかもな!」
壮「八乙女さん自身も抱かれたい男No.1だとかいうイケメンアイドルだし」
『世の中の女性はみんな、楽とか龍みたいなフェロモン纏ってる男性が好きなんでしょうか?』
まぁ、楽はともかく龍は八乙女社長がそういう風に売り出してる訳だけど。
普段の龍は、全然そういう感じじゃなくて優しいお兄さんタイプなのに。
三「世の中のって、お前はどうなんだ?」
『え?!私?!』
三月さんの突拍子もない言葉に目を丸くする。
三「お前が言ったんだぞ?世の中の女性はみんなって。で、どうなんだ?」
『別に私はそうでもないかな?普段の楽を知ってるし、それに私の方がほんの少しだけ先輩のはずなのに意地悪するし。あ、それは天もだけど。優しく接してくれるのは、龍だけかなぁ?だからそういう感じの見方はした事ないっていうか』
三「じゃ、TRIGGERよりRe:valeの方がそういう感情に近いのか?」
『なんでRe:vale?それこそないよ』