第3章 新しい環境
❁❁❁ 陸side ❁❁❁
小「じゃあ、来週に入ったら本格的に引越しって感じでいいのかな?」
『はい、お願いします』
あの後、大和さんが愛聖さんを部屋から連れ出す事に成功してみんなでお茶会···みたいなのをしてたけど。
急に社長が来て、これから先の事···つまり、愛聖さんが寮で生活を始めるって事を簡単に説明してくれた。
それで一織が社長に提案して、オレ達の中に女性が加わるんだから規則をちゃんと決めましょう···とか言って、風呂の時間とか愛聖さんの部屋は必ずノックして返事があったらドアを開けるだとか、そういう決まり事をみんなで決めた。
来週からは、ここで愛聖さんも一緒に生活するのか···楽しみだなぁ。
あれ?でも···?
そう言えばさっき、愛聖さんはちょっとした騒動の事を万理さんに···帰ったら話すけどって言ってたよな?
それってもしかして、万理さんと一緒に住んでる···とか?
小「いま決めた事は、万理くんに印刷して貰って各自の部屋に貼っておくといいね。いつでも確認出来るように···それじゃ、他に質問ある人はいるかな?」
「あ、はい!オレちょっと疑問に思った事があって···いいですか?」
小「いいよ、僕に答えられる事なら何でも聞いて?」
社長が答えられる事なら···?
ちょっと待って?!
オレもしかして早まった?!
もしも万理さんと愛聖さんが、そういう関係だとして。
それが理由で一緒に住んでるとかだったとして。
も、もし···
社長に内緒の事とかだったら···ヤバくない?!
今更ながらドキドキしつつ、隣同士に座ってる万理さんと愛聖さんを交互に見る。
お互い名前呼びしてるのだって、腐れ縁···とか言ってたけど。
ホントは、もしも、そうだったとしたら。
ヤバいよな?!
恋愛禁止とか、そういうの確認した事はないけど···
聞くに···聞けない···よな?
小「どうしたの陸くん?遠慮なく、何でも聞いていいよ?さぁ、どうぞ?」
さぁどうぞって言われてもなぁ。
だけど、今のやっぱりなし!とかも、言えない空気···だよな···
「あ、あの!来週に寮に入るとして、それまでは愛聖さんは···万理さんの家に、住むんですか?」