第3章 新しい環境
❁❁❁ 壮五side ❁❁❁
三「全く帰って来て早々に騒がしいと思ったら、環は何やらかしたんだ?」
環くんと一織くんがバタバタと帰って来て、そのまま愛聖さんの部屋に向かったと思ったら、愛聖さんの叫び声が聞こえて来て。
僕達は何事だろうと顔を覗かせた。
大「まぁ、アレだ。ちょっとしたハプニング、みたいな?」
一「彼女にとって、ハプニングで済まされる事ではありませんよ」
三「はぁ?良くわかんねぇけど、一織はなんでそんなに顔を赤くしながら怒ってんだ?」
三月さんの言うように、環くんも一織くんも揃って顔を赤くして椅子に座った。
平然としてるのは大和さんと、それからナギくんだけで。
ナ「ミツキ、マリーのセクシーな姿を···ワタシ達は見てしまいマシタ」
なんだよそれ?と言う三月さんに、僕はハッとした。
「もしかして、着替え中だった···とか?」
大「ま、そんなトコだ。あれはお互い不可抗力だから仕方ないな···オレはラッキーだったけど?」
環「でも、マリーは部屋から出て来なくなっちゃったじゃん」
一「だからそれは、四葉さんがノックもなしにドアを開けたりするからですよ」
ノックもしないでドアを?
それは環くんが悪いのでは···
「とにかく不可抗力だとしても謝らないといけないよ。みんなが呼びに行きにくいなら、代わりに、」
万「こんにちはー!あ、みんな揃ってるね?あれ、愛聖は?」
代わりに僕が声を掛けてくるからと言いかけた時、万理さんが僕達宛ての書類を届けに入って来た。
環「バンちゃん、マリーはいま···」
環くんが事情を話すと、万理さんは苦笑を浮かべていた。
万「なるほどねぇ、真っ赤な···でも、そんな派手なヤツ···愛聖は持ってたかなぁ?」
「「 えっ?? 」」
万「あ、いや···それは置いといて、と」
いま···万理さんは、ごく普通にそんなの持ってたかなぁって、言った?!
腐れ縁で仲がいいだけと聞いてたけど、その、持っている下着の種類まで知ってるとか?!
万「とりあえず俺が様子を見てくるから待ってて?」
「あ、はい。お願いします」
仕方ないやつだな全く、と言いながら歩いていく背中を、僕は何となく直視出来ずにいた。
いったい、どんな仲なんだろう。