• テキストサイズ

〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第11章 スタートライン


『新曲の···あ!分かった!これからレッスン場行くんですか?!だったらちょうど良かったかも!』

「ちょうどいいって、なにが?」

『実は夕飯少し食べ過ぎちゃってカロリーオーバーかな?って思ってて。少し体動かしてから寝なきゃ!とか考えてて···』

スリスリと胃のあたりを撫でながら言う愛聖を見て、そんなに腹出てないけど?と笑う。

『出ちゃってからじゃ手遅れなんです!だから、誰も使ってないなら寮のレッスン場でひと暴れしようかなって···まぁ、いつものアレですけど』

いつもの、アレ?

「もしかしてそれって、オレたちの曲の?」

『まぁ、そんなところです』

これは···頼みがいがあるってもんだ!!

「なぁ、愛聖。お前確か、オレたちの新曲のフリ練してる時、何度か見学してたよな?···覚えてたりとか、するか?」

『完璧じゃないですけど、多少でしたらなんとか形にはなってるかと···どうしてですか?』

「頼む!オレを助けると思って、付き合ってくれ!」

ガシッと肩を掴み、な?!と再度お願いをする。

『そんなに必死にならなくても···』

「へぇ···ミツは意外とダ・イ・タ・ン···」

予期せぬ声に反応して振り返れば、そこにはニヤつきながら壁に寄りかかる大和さんがいて。

大「寮の、しかもこーんな所で付き合ってくれとか···お兄さん照れちゃう」

「違ぇよ!変なトコだけ切りとんな!···オレはただ、新曲のフリがイマイチ不安定だし、だから愛聖に練習付き合って貰おうと思ってたんだよ!」

慌てて言い直してみれば、途端にクスクスと笑い出す愛聖の声。

『他ならぬ三月さんのお願いとあらば、私はそのお願いを聞くしかなさそうですね?だってほら、前に私が困って三月さんに電話した時のお礼もあるし』

ね?とオレを見て笑う愛聖に、あぁ、あの時のか···とオレも笑って返す。

『じゃ、着替えて来ます。さすがにこの格好は、ね』

スカートの裾をヒラリとさせて笑う愛聖に、待ってるから慌てんな?とだけ言って見送る。

大「お兄さんも混ざっちゃおうかなぁ?」

「練習だからな!練習!···ニヤニヤすんなっつーの!」

あからさまにニヤつく大和さんに一喝して、オレもレッスン場へ行く準備しねぇとな···と出たばかりの部屋に戻った。
/ 1348ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp