第3章 新しい環境
❁❁❁ 環side ❁❁❁
なんか、変だ。
さっきコンビニ行った時、いつものいおりんだったら···
一「四葉さん、余計な物は買わないようにして下さい。無駄遣いはダメです」
とか言って、王様プリン一個とかしか買わしてくんねぇのに。
さっき、いおりんまでコンビニスイーツ···買ってた。
しかも、うさぎの形した···なんかカワイイケーキみたいなヤツ。
ジーッと見てるから、いおりんが食いたいのかと思って聞いたら。
一「私ではありません。こ、これはあくまでも佐伯さんへの手土産です···疲れた時は、甘いものをと言ったのは四葉さんですよ」
って、なんか慌てながらレジに持ってった。
別に、いおりんも食いたかったら買えばいいじゃんとか思ったけど、いおりんがカワイイケーキとかニコニコしながら食う姿も想像出来ねぇし。
ま···いっか?
でも、いおりんもマリーにお土産あげんなら、俺が先に渡したい。
俺が最初に考えたんだし。
で、一緒に王様プリン食う。
こないだレッスン場で話した時も、マリーも王様プリン好きだって言ってた。
でも、コンビニとか、時間なくってなかなか自分じゃ買いに行けなかったから、あんまり食べたことないけど、美味しいって。
···あれ?
そういや、なんでマリーはコンビニとか言ったことないんだ?
どこにだってあるじゃん。
そもそも、マリーって今まで···どこで何してたんだ?
俺らより、ちょい年上だから仕事してた人なのか?
でもそれだったら、会社帰りとかにコンビニくらい行けんよな?
大学生ってこともあるか?
確かそーちゃんと年が同じとか言ってなかったっけ?
なんだ?
ま、いっか。
帰ったら一緒に王様プリン食べながら、マリーに聞いてみよ。
っていうか、もう着いたし。
チラッと見れば、いおりんはさっき買ったうさぎのケーキを大事そうに抱えてっし。
今なら···俺が先に玄関入れば、いおりんより先にマリーの部屋までダッシュできる。
···いおりんより先に、王様プリン渡したいしな。
「いおりん、お先に~!」
一「あ、ちょっと!四葉さん?!」
素早くドアを開けて靴を放ったらかしに脱いで廊下を走る。
ヤマさんの部屋の向かいまでは、もうすぐだ!