第3章 新しい環境
❁❁❁ ナギside ❁❁❁
「バンリ···それは、本当デスか?」
万「大和君達がある程度の荷物を運ぶの手伝ってくれたから、今頃は部屋の片付けとかしてるんじゃないかなぁ?」
では···もしかしたら今はひとつ屋根の下に?
オオカミと化したヤマト、ミツキ、ソウゴ···それから、マリーが···?
大 ー へっへっへっ···もう逃がさないぜ ー
三 ー ほら、コッチ来いよ ー
壮 ー 震えてるの?···おいで、僕が暖めてあげる ー
「Nooooooooo!!!!!」
万「うわっ、びっくりした!」
なんていうこと事だ!
あの可憐なマリーがヤマト達に?!
···まだワタシはここなの服を着て貰っていないと言うのに!!
この前マリーは、一度くらいなら着てもいいと言いマシタ。
清く可憐なマリーをワタシが助けなければ!
「バンリ!急用を思い出しマシタ!」
万「え?あ、あぁ···うん。よく分からないけど、気を付けて」
それはまるで風のように、シノビの者がそうするようにワタシは寮へと急いだ。
マリー···
なぜ···なぜワタシの帰りを待っていてくれなかったんデスカ?!
美しいマドモアゼルのお手伝い、ワタシにも出来るのに!
「戻りマシタ!···あ、あれ?」
勢いよくリビングルームに飛び込むと、そこにはミツキとソウゴとリクが···
壮「お帰りなさいナギくん。そんなに慌てたどうしたの?」
「ヤマト···は?」
ここに居るはずのヤマトの姿が見当たらない。
···まさか?!
三「あ?大和さんなら買い出し当番でスーパーまで行ってるけど?」
「で、では、マリーはいまドコに?!」
陸「愛聖さんなら、まだ部屋の片付けしてると思うよ?それがどうかしたの?」
oh...神よ···ワタシは間に合ったのデスね···
壮「もう少ししたらお茶を用意して声をかけに行こうと思ってるんだけど、ナギくんも一緒にどう?」
三「だな。あとちょいでクッキーも焼き上がるし、みんなで一緒に食おうぜ?一織と環も帰って来るし、な?」
「OK、ひとまず安心しました···」
大きく息を吐きながら言うワタシに、三人が不思議そうな顔を向けた。
みんなを少しでもオオカミだと思ったワタシを、許して下さい···