第11章 スタートライン
❁❁❁ 三月side ❁❁❁
環「やべぇ!そーちゃん、これ超美味い!!」
壮「アハハ···環くん、今日は朝から一段とたくさん食べるね···」
環「だって早起きして撮影あって、朝っぱらからビーチバレーして腹減ったし!」
あんだけ動き回った直後にどんだけ食うんだよ。
大「タマはいつでも育ち盛りだからなぁ。お兄さんは見てるだけでお腹いっぱいになりそうだよ」
ホテルのモーニングビュッフェであれやこれやと皿に山盛りに持って来ては平らげていく環を見ながら、オレたち大人組はコーヒーを飲む。
ナ「沖縄···不思議な食べ物たくさんありました!」
大「ナギもいろいろ食べてたな」
ナ「oh...でもワタシ···あれ苦手デスネ。グリーンモンスター···」
あぁ···ゴーヤチャンプルーのことか。
「昨夜ナギは口に入れた瞬間から涙目になってたよな」
大「あれが美味いと感じたら、日本じゃ大人になったって証拠だぞ?」
ナ「ワタシ···永遠の少年で大丈夫デス···」
「アホか!大和さんも間違ったおかしな事をナギに吹き込むなよ!」
まったく···どうしようもないっていうか。
大「青い海に灼熱の太陽、キラキラと光を反射するビール!美味いツマミ!これが沖縄の醍醐味だろ」
ナ「違いマース!青い海、白い砂浜···そして水着姿の美しいレディーたち···これが1番の組み合わせデスネ」
いや、どっちもどこかおかしいだろ!
ナ「美しいレディと言えば、ワタシのマリー···ここにいません···」
「だから、ナギのじゃねぇけどな!でも、ちゃんと飯食ってるかなぁ···」
冷蔵庫に温めるだけで食べられるやつ、何個も作っといたけどよ。
さすがに米くらい炊けるだろうけど、一応···まぉ、保険をかけて万理さんにもお願いしたし。
大「飯くらいどうにでもなってんだろうって。ほら、昨日は愛聖もRe:valeの番組にゲスト出演だからとか言ってたし。もしかしたら大先輩のRe:valeにご馳走になってるかもだろ?子供じゃないんだし、ミツも心配しすぎ」
「分かってるけど、でもなんか危ういって言うか?ちょっと目を離すと何が起こるか分かんねぇ危なさみてぇなさ?」
高所恐怖症なのにハシゴ使って蛍光灯替えようとしてたり。
家具の組み立て出来ないのにチャレンジしようとしたり。