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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第10章 不測の事態


❁❁❁ 天side ❁❁❁

なに、これ···

朝からの撮影の為に移動中の車の中で、退屈凌ぎで開いたSNSサイト上でのおかしな盛り上がりを見て眉を寄せる。

そこには大勢のコメントが次々と載せられては流れていき、その内容というのが···



〝 小鳥遊プロダクション 佐伯 愛聖 の電話番号GET! 〟


〝 掛けてみたけど出ない!ホンモノなのか? 〟

〝 明け方電話してみたら本人出たよ! 超ラッキー!


そんなコメントが連なっていて、所々で数桁の電話番号が何度も書き込まれていく様子が見えた。

「龍、ちょっと愛聖の電話番号見せて」

龍「え?愛聖の連絡先なら天も知ってるだろ?」

「いいから早く」

ちょっと待っててと言いながら龍が鞄を開けてスマホを取り出すのを横目で見ながら、もしここに掲載されてる番号が愛聖本人の物だったら、もし本当にかかって来た電話に出たのが愛聖だったらと思うと、さらに眉を寄せた。

龍「はい、天。愛聖の電話番号」

「見せて」

奪うように龍からスマホを取り、ネット上で話題になってる番号と照らし合わせてみる。

愛聖の···番号だ···

楽「おい、天···そんな顔して、ネットで自分の悪口でも見つけたのか?」

からかい口調で言う楽を軽く睨み、もしボクの悪口だったら、そんなの大したことじゃないよとサラリと交わす。

代わりに···

「お気楽呑気な楽に、優しいボクが教えてあげるよ。ほら、これ···見て」

ボクのスマホの画面に次々と掲載されていく愛聖の番号と、龍のスマホに表示された愛聖のアドレスを交互に見せる。

楽「な···んだよ、これ···」

龍「どっちも愛聖のだ···っていうより、愛聖の電話番号がネットに晒されてる!」

「しかも、さっき上がってたコメントに明け方掛けたら本人が出た!とか。今頃どうなってるのか、気にならない?」

ボクが言えば、慌てて楽が自分のスマホを出して愛聖に電話をかけ始めた。

楽「繋がんねぇ···どうなってんだよ、愛聖は」

「誰かが意図的に流したとしか思えないけどね」

そう呟いて、ボクも自分のスマホを切り替えて愛聖のアドレスを辿った。



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